アブサン研究室 -La Vie en Wormwood-

アブサン愛飲家が、アブサンの魅力を語るブログです。アブサンが飲めるバーで実際に飲んだ感想やアブサンが印象的な映画などについて掲載します。

そもそもアブサンとは?

アブサン(absinthe,absinth,absence,absienta)とは、

主にフランス、スイス、チェコ、スペインを中心にヨーロッパ各国で作られている薬草系のリキュールの事。

 

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主な原料はニガヨモギであり、アニスやフェンネル等のハーブを浸漬したり蒸留することにより独特の香味を出している。現在は400種以上のアブサンが世界中でつくられており、使われるハーブやスパイスによってその味や香り色は様々である。薬草酒なので、味わいはもちろんハーブの香りをたっぷり感じる特徴的なものなので、好みがハッキリわかれる。

 

▼もう少しニガヨモギについて詳しく▼

アブサンに欠かせない「ニガヨモギ」とは?? - アブサン研究室 -Absinphile-

 

 

アルコール度数が高い事も特徴であり、45度〜70度以上のものまである。

 

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飲み方はロックで飲んだり、すっきりと炭酸割で飲むのもオススメ。冬はホットミルクに少し入れるものも良し。カクテルに使用される事も多い。だが、アブサンの時間を存分に楽しむのであればドリップスタイルで飲むことをオススメする。アブサンファウンテンという物を使用して水を数滴ずつポタポタ落としながら飲むのだ。アブサンと水が混ざり合い、色や味、香りの変化の変化を楽しめる。

 

 

こちらが「ファウンテン」と呼ばれるもの。(下写真参考)「噴水、泉」といった意味で、中には氷水が入っている。蛇口を少しずつひらき一滴づつポタポタしていくのがポイント。

加水することでアルコールが抑えられ飲みやすくなるのと同時に、隠れていた香りや味わいがひらいてくるのだ。水の量によってもそれらは変化するので(もちろんアブサンの種類によっても!)お気に入りのポイントを自分で探すのも楽しい。

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▼こちらも参考にどうぞ▼

absinthe.hatenablog.jp

 

 

 


有名な飲み方で、グラスの上に専用のスプーン(アブサンスプーン)を置き、アブサンを染み込ませた角砂糖をのせ着火させるボヘミアンスタイルというのがあるが、これはあくまでもチェコのアブサンを売り出すためのパフォーマンスであり、有名バーの店員さんやアブサン愛好家に言わせるとこの飲み方は邪道との事。笑 (ただアブサンの上で燃え上がる角砂糖がそれはもう幻想的で、これからまさにアブサンの魔法にでもかけられてしまう儀式の様で楽しいのだが、、、)

ジョニーデップが出演した映画にも、このボヘミアンスタイルが特に印象的なシーンとして描かれている。

absinthe.hatenablog.jp

 

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ちなみに私はたとえ70度超えのアブサンであろうとストレートでゆっくりちびちび飲むのが好きである。


名前に関するエピソードと言えば、アブサンの主成分であるニガヨモギの学術名『Artemisa absinthium(アルテンシア・アブシューム)』からその名が付けられたというのが有名である。英語の『absence(不在の)』と関連があるというのも面白い。そしてニガヨモギの花言葉は「不在」なのだ。どこまでもミステリアス。

 


そしてアブサンの一番の魅力といえば、波乱の多い数奇な歴史的背景にある。
詩人のヴェルレーヌや画家のゴッホ、ロートレックを夢中にさせ、、、ニガヨモギの香味成分であるツヨンにより幻覚などの精神異常作用が引き起こるとされ各国で製造・流通・販売は禁止される。その間も法の間をすり抜けるかの様にアブサンの存在は小説や人々の奥深いところで語り継がれ生きていた。 


 
「禁断の酒、飲むマリファナ」、、、と。