アブサン研究室 -La Vie en Wormwood-

アブサン愛飲家が、アブサンの魅力を語るブログです。アブサンが飲めるバーで実際に飲んだ感想やアブサンが印象的な映画などについて掲載します。

【聖なる三草】フェンネルとは?

美しいアブサンを作るために必要な、ワームウッド、アニス、そしてフェンネル。
三位一体となってこれらのハーモニーを私たちアブサン愛飲家は楽しむことができるのだ。
 
今回はフェンネルについて紹介しよう。
 
 
 
【フェンネル】(ウイキョウ、茴香)
セリ科の多年草。2mほどまで成長し、細長い茎とふわふわした葉をつける。夏には黄色の花をつける。日当たりが良い砂地であれば種子から簡単に育てることができる。
地中海沿岸が原産とされ、古代エジプトや古代ローマでも栽培されていた。現在もプロヴァンスやイタリアなどが主な生産地とされ、グリーンアニス同様トラヴェール渓谷やポンタリオのような標高の高い所での育成には向いていない。
甘い香りと苦味を持ち、イタリア産のフィレンツェ フェンネルが最高とされている。
アブサンの世界ではニガヨモギとアニスというクセ者たちの仲を取持ち、両極端な個性や主張がぶつかり合うのを緩和しつつ、新次元での調和へと誘い込む存在。
 
【味】
鱗茎の部分はセロリの根元のような食感と独特の香りがあり、生のまままたは加熱調理して食用する。ほんのり甘く、スッキリした味わいも感じる。
 
フェンネルシードには甘い香りの中に苦味がある。
 
【香り】
ハーブのディルとよく比較されるが、フェンネルの葉や茎の部分にはディルよりも甘味のあるスッキリとした香りがある。
 
 
 
【ハーブとして使用する部位】
種子
 
【ハーブとしての用法】
消化不良、胃痛にはハーブティーや種子の浸剤を1日2、3回飲むと消化管の痙攣や痛みが和らぐ。
 
むくみにはひまわりオイルを小さじ1杯に精油を2滴加えたもので患部をマッサージすると体内の毒素を排出させる作用がある。錠剤は利尿作用に。
 
歯肉炎、口腔内の軽い感染症には種子の浸剤かハーブティーを冷ましてうがい薬として使用すると炎症が抑えられる。
 
 
【効果、効能】
食欲増進、利尿作用、消化機能改善、駆虫、肥満防止作用、殺菌効果もある為洗眼やうがい薬にも使用される。その他肝臓障害改善。
 
【料理での利用法】
魚料理、肉料理、スープで香りづけしたり、彩りとして加える。
食後に種子を噛めば消化を助ける。