アブサン研究室 -La Vie en Wormwood-

アブサン愛飲家が、アブサンの魅力を語るブログです。アブサンが飲めるバーで実際に飲んだ感想やアブサンが印象的な映画などについて掲載します。

【アブサン紹介】Bourgeois(ブルジョワ)

名前  Bourgeois
原産国  フランス
製造場  Emile Pernot
アルコール度数  55%
容量 500ml
 
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外観
【加水前】輝くエメラルドグリーン。芽吹いたばかりの若葉のような薄いグリーン。
【加水後】白濁。ゆる〜りと油と水があわさり、そのあとは魔法にかかったようにヒュンと白濁。
 
香り
【加水前】アニスの甘いシロップのような香り。パンケーキ、カステラ、どら焼きのようなふわふわした生地を連想させる。ハチミツをかけたようなコクある香りも。
     ワクワクする雑貨屋さんの香り。カルピスのような爽やかな香りも感じる。
【加水後】アニスの香りが顕著に
 
味わい
【加水前】アニスの甘みをまずは感じる。白い花のイメージ。ふわぁ、、、とゆっくり咲くような。そのあとすこしづつレモンティーを飲んだかのようなさっぱりした爽やかさが。
     最後はニガヨモギ の苦味が優しくやってくる。リレーの綺麗なバトンパスのような。つまり甘みと苦味のバランスがとても良い、ということ。
【加水後】モッタリした甘み。ミルキーなチーズが食べたくなる。私は普段は加水はあまりしないのだけど、このアブサンは加水後もずっと飲んでいたくなるなぁ。
 
余韻
舌の奥に甘みが乗っかっている。口の中がふわふわいい香りで充満されている。ハーブの余韻が長く続く。
 
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総合評価
このアブサンを飲んで、なんというか「春」を感じた。今この記事を書いているのは1月上旬。二十四節季でいうと大寒に当たる。一年でもっとも寒い時期と言われている。
つい先日、寒中見舞いのハガキを友人知人に書いたのだが、そこには「暖かい春が待ち遠しいですね」と一言添えた。各地で大雪のニュースが流れ、春の訪れまではまだまだしばらくかかりそうなのだが、私はこのアブサンから春を感じ取った。
グラスから感じる香りは若々しい緑の香り。まるで雪解けした土からちょんと顔を出した芽吹いたばかりの若葉のよう。お日様と緑の香りを含んだ風がそよそよ吹いてきそうだ。味は蕾からゆっくりと白い花が咲いていくような、柔らかくて優しさのある広がり方をするアブサンだなぁと思った。控えめ、上品、穏やかに、ゆっくりゆっくり続いていくような。。。太陽の光をたっぷり浴びてぐんぐん緑が深まっていく様子とまではいかないけど、それよりすこし前の春〜初夏特有の「ワクワクする感じ」をぎゅっとつめたアブサンだなぁと感じた。
 
可愛い猫ちゃんが書かれたラベルが特徴的なブルジョワ。1900年代初期に愛されていたアブサンをお手本として新たに造られた復刻版的なアブサン。
 
Emile Pernotからリリースされているアブサンはどれもレベルが高くて、個人的に大好き。アブサン初めての人にもオススメしやすいものばかりだなと思ってます。
 
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