仕事が煮詰まったり、ゆっくりしたい気分の時にはお酒と葉巻を楽しみとある老舗のバーに行くのだ。
その日も、いつも通り葉巻とシェリー酒(私がシェリーを頼むのはとても珍しい事)を楽しんでいると、近くの席からこんな会話が聴こえた。
「いやぁー、、でも僕が好きな方はこちらのアブサンですかねぇ」
「こっちの方はスイスらしさが出てるねぇ」
え?
今なんて言った??
アブサンって言った!?
会話がする方に目を向けると、
どうやら店主と常連客の会話の様で、何やらボトル2種類程飲み比べている。
一つはおそらくキュブラー、しかしもう一つのボトルは見たことないデザインだぞ、、、??
ここのバーはアブサンそんなに置いていなかったはずだけど、、、
飲みたい飲みたい飲みたい飲みたい
見たい見たい見たい見たい、、、
自分の中のアブサン欲が一気に高まってきた。
シェリーも飲み終えるタイミングだし、あのアブサン頼んでみようかな。
葉巻とも合わせてみたいし。
(葉巻とアブサンの相性はまだ自分の中でイマイチピンときていない。あえて置いてあるアブサンbarもあるんだけどね、、、)
店主を呼ぶ
「すみません、、先程『アブサン』っていう言葉が聴こえたんですけど、、、アブサン置いていらっしゃるんですか?」
店主
「あーー、、あれね、今日届いてさっき開封して試飲してたんですよ。」
わお、開けたて!いいぞいいぞ!
(アブサンはワインや日本酒みたいにすぐダメになってしまうものではないが、1ヶ月位経ったものだとまた味わいが変化することもある。開封したてだと味の変化の差を比較しやすい為、またしばらくしたら飲みに来たい!売り切れないうちに、、、)
店主
「フランスの蒸留所と日本のバーテンダーがコラボして作った400本限定品なんです。多分日本にしかおろしてなかったはず」
400本限定?!わー、、、高いのかな、、、。そしてフランスのどこの蒸留所だろう?
店主
「蒸留所はねー、、えっとどこだっけなぁ。まぁ、ボトルはこれですんでみてください。限定品ですけどボッタくったりはしませんので笑」
という訳で、ボトルはこちら。
ワインの様なボトルだね。容量750mlだし。
ところで、この絵柄はなんだろう??
(調べて見たところ、この絵は仏映画『天井桟敷の人々』に出てくるパントマイムをする男性なのだそうだ。 今度見てみよう!)
ボトル裏
右下をみると。。。
おー、379/400!!やはり限定品なのですね。
そして蒸留所は『Emile Pernot』!!
ヴューポンタルリエだとか、デニゼジューン造ってる所!
苦味と甘みのバランスが良くて素晴らしい蒸留所だね!
これは期待。
絶対美味しい、と確信したところで
「じゃぁこれ一杯ください」
店主
「大丈夫ですか?アルコール度数69%ありますけど、、、」
はい、全然大丈夫です。
そして登場、、、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前 L’ Aparte des Apotres(ラ パルテ デザ ポトレ)
原産国 フランス
製造場 Emile Pernot
アルコール度数 69%
容量 750ml
外観4.5
【加水前】輝きのあるフレッシュなイエローグリーン
【加水後】優しく白濁、クリーム色
香り4.8
【加水前】ワームウッド、アニスをしっかりキャッチできる。他のエミールペルノのラインナップに比べて香りがひらきやすい。心地よい香りがすぐに広がる。
【加水後】フレッシュなミントの香り。カンカン照りの外に置かれて水がチャプチャプ入ったビニールプールの様なイメージ。
味わい4.7
【加水前】アルコールが高い為口当たりは強く、その後はワームウッドの苦味が。徐々にアニスの甘さも他のスパイス感に乗って出てくる。フェンネル感有。ワームウッドを上手く終盤まで綺麗に繋げている印象。
【加水後】苦味は落ち着く。(加水しすぎたかもしれない。。次回は3滴位で様子をみたい。)
余韻 4.7
レモンクリームの様な爽やかでまろやかな後味。卵がきいたカスタードクリームだとか、カステラの様なほっくりとした甘さもある。
総合評価 4.8
味や香りがクルクル変化。そしてどれも奥行きがあって楽しい。
加水1滴でも充分に変化する味は繊細だが、その一瞬一瞬の味がとても尊い。先にも書いたように、なくなってしまう前にもう一度飲みに行きたい。
【L’ Aparte des Apotres】というのは「使徒の密談」という意味だ。
エミールペルノ社に何度も何度も試作をお願いし、ここまでたどり着いたという。
この極秘の開発を、そのまま商品名にしたということだ。
砂糖も着色料も不使用!素晴らしいアブサン!
限定品の為、見かけたら是非のんでみて。
▼エミールペルノ社のその他のアブサンはこちら▼
▼加水前▼
▼加水後▼